感覚運動期(Sensorimotor Stage)
感覚運動期(Sensorimotor Stage)とは、生後から約2歳までの間に、赤ちゃんが「感覚」と「動作」を通じて世界を理解し始める発達段階のことです。これは、心理学者ジャン・ピアジェ(Jean Piaget)が提唱した認知発達理論の最初のステージです。
感覚運動期の主な特徴
- 感覚と動作を使って学ぶ(見る・触る・舐める・掴む・投げる など)
- 因果関係を理解し始める(おもちゃを落とすと音がする、泣くと親が来る など)
- 「対象の永続性(Object Permanence)」の獲得
- 生後8~12か月頃になると、「見えなくなったものも存在し続ける」と理解し始める
- 例えば、おもちゃを布で隠しても、それがまだそこにあることを探そうとする
例えば、生後数か月の赤ちゃんは、目の前にあるものにしか興味を示しませんが、1歳を過ぎると、隠されたおもちゃを探し始めるなど、記憶や認識能力が発達します。つまり、「赤ちゃんが五感と運動を通じて、世界の仕組みを学び始める大切な時期」なのです。